こんな相談を受けたことがあります
2年前に5,000万円かけてパッケージシステムを導入したのですが、自社の業務に合わなくて使えず、そのまま放置してます。
何とか使えるようになりませんか?
導入したパッケージシステムが使えない??
放置しているとはどういうこと???
疑問を抱きながら訪問し、これまでの経緯についてヒヤリングを行いました。
同業他社で使ってるからとの理由で導入
その結果、同業他社で使っているからという理由だけで、このパッケージシステムを導入してしまった事がわかりました。
確かに導入実績は素晴らしく、このパッケージシステムを導入すれば業務改善が図れ、夢のような世界が待っていると勘違いしてしまったようです。
しかし、動かし始めたら自社の業務に全く適合しないことが判明し・・・
本来であれば
自社の業務に適合するかどうかを判断し、それから導入へと踏み切るべきですが、本来やらなければならない事を端折ってしまっていたのです。
パッケージが提供する機能は明確になっているので、スクラッチ開発と比べれば、比較的簡単に判断がつきます。
- 導入するシステムに何を期待するのか ☞ 業務要件/機能要件を明確にする
- 明確にした業務要件/機能要件をパッケージの機能と突合せる ☞ Fit & Gap を行う
- 不足機能をアドオンできるか
- 不適合部分をカスタマイズできるか
- 最終的に、自社の業務に適合するシステムと成り得るか
という、最低限行わなければならない事をやっていれば、この様な事態に遭遇することはなかったはずです。
結果
打開策を模索するため、導入ベンダーとの打合せの場をセッティングするよう依頼しましたが、何と放置していた2年の間に導入ベンダーが店仕舞いしており、打開策を模索する余地はなく、残念ですが5,000万円掛けたシステムを捨てることになりました。
これを機にシステム調達コンサルを行うこととなり、自社専用システム導入に向け、真っ当な手順を踏みながら約1年半、待望のシステム稼働に漕ぎつけたのでした。
教訓
いろいろな相談を受けますが、過去最悪のケースと言えます。
どんなに素晴らしいシステムでも、自社の業務に適合しなければ無用の長物であり、導入する意味が全くありません。
ユーザ企業としてやるべきことをやらなければ、大きなしっぺ返しを食らうことがあり、その責任はユーザ企業自身にあるということです。
当社は、顧客の立場に立ち、IT化・システム化戦略の企画・立案および推進、課題解決をご支援させていただいておりますので、お悩み事やお困り事をお持ちのユーザ企業様、お気軽にご相談ください。