かなり前の話ですが、ユーザ企業の社長と常務と共に、システム開発を委託しているベンダーをアポなしで表敬訪問。
突然の訪問に、ベンダーの営業課長は大慌て。
それはそうですよね。
お客様の社長と常務が前触れもなく、突然現れたんですから。
通された会議室に、営業部長、システム開発部長が慌てた様子で飛び込んできました。
最後には社長までもが・・・。
何か不始末でもしでかしたのかと戦々恐々としておりましたが、システム開発に尽力し、苦労している二十数名の担当者に対する激励が訪問目的と分かり、やっと和やかな雰囲気に。
ビックリするとは思っていましたが、想像以上の反応に逆にこちらが戸惑うほどでした。
システム開発プロジェクトも佳境に入り、ベンダーの担当者も苦労の連続。
そこで、ユーザ企業の社長と常務と話し合い、タイミングを計り、システム開発に尽力し、苦労している全ての担当者を激励に行こうということになったのです。
ユーザ企業のトップがシステム開発の委託先ベンダーを訪問する事はあっても、その目的が開発担当者の激励ということはあまりないでしょう。
だから、ユーザ企業のトップが、開発現場で働く担当者を激励するために『表敬訪問』する事に意味があったのです。
事前にスケジュール調整をして訪問となると、形式的にお偉い方が待ち構え、本来の訪問目的が達成できないと思い、敢えてアポなしでの訪問としたのです。
ユーザ企業にとっても、ベンダーがどの様な環境でシステム開発を行っているのかを知る機会でもあったのです。
ユーザ企業とベンダー企業。
『委託者』と『受託者』の関係ではありますが、ユーザ企業にとってベンダー企業は
『システムを開発してくれる協力者』
と捉えての行動です。
ちょっとした気遣いで、フラストレーションの溜まりがちなシステム開発担当者の気持ちも緩和し、その気遣いに応えようと、より一層頑張ってくれるのではないでしょうか。
目に見えづらいデジタルの世界のプロジェクトであるからこそ、アナログな人間関係が成否を分かつ鍵となるのではないでしょうか。
さすがに営業課長から、心臓に悪いから二度としないでと言われてしまいました。。。
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